「今の学生は、学生を組織できないことがよくわかったよ」(p.191)

これは「存続運動がこれだけ盛り上がっているのを見て、どうですか?」という質問への、蓮實重彦教養学部長(当時)の回答である。駒場寮の存続を考える加藤登紀子コンサート(ときコン)の後の晩餐会でのやりとりだという。

表紙

松本博文『東大駒場寮物語』(角川書店, 2015)はセンチメンタリズムの本なのだが、考えさせる話がいろいろ盛り込まれている。

東大生(特に文I)には、(著者の表現ではないが)壁と卵で言えば壁の側に立つものが多い、とか。

古い友人が卵の側に立っていた(というか卵だった)ことを思い出したり。