情報工学のあらゆる問題は別のレベルのインダイレクション(間接参照)で解決される
この言葉は、チューリング賞を受賞したバトラー・ランプソンではなく、デビッド・ホイーラーのもののようです。
ランプソンの言葉として「情報工学のあらゆる問題は別のレベルのインダイレクションで解決される」というものがある(ランプソン自身は、デビッド・ホイーラーの言葉だとしている)。(バトラー・ランプソン)
ホイーラーの言葉として「計算機科学のいかなる問題も他のレベルのインダイレクションによって解決できる。ただし、それによって新たな問題が発生することが多い」という言葉がしばしば引用される。(デビッド・ホイーラー)
後半を引用するかどうかに大きな違いがあるのかもしれません。私もC++本で使わせてもらいました。
アレクセイ・グルトヴォイほか『C++テンプレートメタプログラミング』(翔泳社, 2010)には次のような記述がありました。
この、Lampsonの考えはプログラミングのいたるところに当てはまるので、Andrew Koenigは好んで「ソフトウェア工学の基本定理(Fundamental Theorem of Software Engineering, FTSE)」と呼んでいる。(p.13)
Fundamental theorem of software engineering (Wikipedia)
追記
ケン・リュウ『もののあはれ』 https://t.co/bQsXNmvjP6 (本文は現代仮名遣い→)プログラマーの仕事の多くは変数と値のあいだの間接参照(インダイレクション)の階層(レベル)をつなぐ網の目状のリンクを解きほぐすことで成り立っている。p.205
— Taro YABUKI (@yabuki) 2017年8月13日